無料と有料の狭間で

dincTYPE』は、自分が本格的にフォント収集を始めた当時──5年前辺りから既に存在していた。基本は有料フォントサイトだが無料のものも少しだけ置いてあり、そのデザインに一目惚れしたのを記憶している。レトロポップ調のサイトデザインも目に楽しく、用もないのによく通いつめた。
しかしいつ頃からかフォントの販売を止めて縮小運営となり、そのうち消えてしまうのではと心配していたところ……昨年に入って突然、完全フリーフォントサイトとして息を吹き返した。どうやら商業主義的なサイトの氾濫やフォントのあり方について、複雑な思いを抱えていたらしい。
さらに先日、一部有料フォントの販売を再開したが、それはSnapFontsという別サイトで行うという徹底ぶりである。以後dinc側の新作発表ペースは落ちるのかもしれないが、フリー→一部有料化という経緯が珍しくないオンラインフォントの世界においては非常にありがたいことではないだろうか。